フランスのパリ発ブランドの「Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)」。ハイブランドに全く興味のない人でも、名前を知ってることはおろか、柄を見れば一目でヴィトンとわかるほど知名度が高いブランドです。
これほどまで老若男女に好かれているブランドはほかにありません。
今回は「なぜルイヴィトンがここまで有名なのか?」また歴史や人気の秘訣、一目でわかる「代表的なライン(柄)」や「人気モデル」など裏話も交えて話していきたいと思います。
このページの目次
ルイヴィトンってどんなブランド?
ルイヴィトンは元々はトランク職人で、旅中に自分が持っている旅行トランクが手荒く扱われていたことがきっかけで「オシャレで頑丈なトランクをつくる」ところからはじまりました。
その後全世界から支持されるようになり、「バッグ」をはじめ「財布」などの小物や「時計」「ジュエリー」「衣料品」などで成功を収め現在のブランドとしての地位を確立しています。
アイコンになっている「モノグラム」や「ダミエ」といったラインが特徴的で、街へ出れば気にしていなくても必ずと言ってもいいほど一度は目にするほど多くの日本人にも愛用されています。
ルイヴィトンの大元となっている「LVMH」グループはほかにも「Dior」や「FENDI」といった有名どころ傘下に加えるもっとも大きなブランド勢力としても知られています。
代表的なライン一覧
ヴィトンには代表的な「モノグラム」や「ダミエ」のほかにも様々なラインがあります。
近年はメンズラインにも力をいれていて男性で愛用する人も一段と増えたように感じます。
ここではそれら主要なラインの特徴などをまとめてみました。
モノグラム
ヴィトンの代表的なラインで「Louis Vuitton」の頭文字である「LV」を組み合わせたロゴマークを採用したデザイン。
ヴィトンの代名詞ともいえるこのラインはもっとも多くの製品に使用されています。
また高級ブランドのバッグというと上質なレザーを使っているブランドが多いですが、このモノグラムラインは「ポリ塩化ビニール:別名PVCレザー素材」というビニールを加工した素材が特徴的です。
このPVCレザーは耐久度や、耐候性に優れており、人口素材ながらとても頑丈というのがウリです。ユニセックスで使える柄でメンズ、レディースともにもっとも人気があります。
モノグラム・マルチカラー
比較的昔からあるカラフルなモノグラム柄でおなじみの「モノグラム・マルチカラー」。
好き嫌いが分かれるデザインだとは言われていますが、今も昔も支持している人がいる普遍的なデザインだとも言われています。
モノグラム・マヒナ
モノグラムの柄に少しアレンジを加え、さらに天然の革素材を使用した贅沢なラインです。
新しめのラインですが、価格帯も高級な部類に属し、数多くのセレブに愛用されているデザインです。
モノグラム・アンプラント
こちらもマヒナと並びモノグラムをベースとして改良されたラインです。
同様に本革を使用することで価格帯も上がっていますが、このラインの登場でルイヴィトンを愛用する男性が増えたとも言われています。
ダミエ
モノグラムラインと人気を二分するダミエラインは、実はルイヴィトンで一番初めに造られたラインです。
このあとにモノグラムが登場して、ルイヴィトンの人気に火が付いたといわれていますが、いまだにもっとも人気のあるラインの一つです。
定番の茶色のダミエは「ダミエ・エベヌ」と呼ばれています。今では多くの派生ラインが登場しています。
ダミエ・アズール
ダミエを白色ベースに改良されたラインが「ダミエ・アズール」です。
こちらも登場以来高い人気を誇っていて、今では定番ラインの一つとして数えられるようになりました。
ダミエ・エベヌと比較して汚れなどが目立ちやすいものの、女性人気は非常に高い人気ラインの一つです。
ダミエ・グラフィット
エベヌ、アズールと続き比較的新しく登場したのが、ダミエの黒色のライン「ダミエ・グラフィット」です。
メンズ向けに開発されたラインで今では多くの男性がダミエ・グラフィットの財布やバッグを使用しているのを見かける人気ラインになりました。
ダミエ・アンフィニ
アンフィニは見た目はダミエ柄と全く同じですが、素材がPVCレザーではなく「本革」を使用してダミエ柄を型押しより高級感が増すよう改良されたラインです。
ユニセックスでの製品展開ですが、圧倒的に男性からの支持を得ています。
黒も「オニキスブラック」など色のネーミングにもこだわっていたり、ヴィトンの中でも比較的新しい高級なラインと位置付けられています。
エピ
エピは一色単で製品にボーダー状のラインが引かれているのが特徴的なデザインです。
エピとはフランス語で「麦」といった意味があり、そのボーダー状が麦を表していて、麦が揺れているように感じることを由来としています。
素材はグレインレザーといった上質な革を使っていますが、このグレインレザーは湿気に弱く長い時間湿気のある場所に保管しておくと革にベタつきがでてしまうといった難点もあります。
タイガ
こちらもエピと似ていて一色単なデザインですが、タイガはエピと違い主に男性向けのラインナップに使用されています。
シンプルなため一目でヴィトンだとは分かりにくいデザインが主張を抑えていて一定の支持を受けています。
ヴェルニ
ヴェルニはルイヴィトンでは珍しい「エナメル素材」にモノグラムを型押ししたデザインです。
カラーバリエーションも多く光沢のある艶がエレガントな雰囲気が幅広い女性に支持されています。
素材がエナメルカーフなので一度汚れが付着すると落ちにくく、汚れが目立つといった特徴があり、また角スレなどもモノグラムやダミエよりも目立ちやすいという実用的な部分ではデメリットも多いです。
定番の人気モデル
ヴィトンといえばなんといっても「バッグ」と「財布」が有名です。その中でも特に人気なモデルをいくつかご紹介していきます。
ネヴァーフルMM
ルイヴィトンのバッグ類で圧倒的に人気があるバッグがこの「ネヴァーフルMM」です。
その人気の秘訣はA4サイズも楽々入る収納力としなやかなフォルムです。
また普段使いはもちろん取り外し可能のポーチも中にあり、どんなシーンでも気軽に使えるバッグということからヴィトンの代表的なトートバックになっています。
アルマBB
1990年代からあるデザインで小型のハンドバッグ「アルマ」も不動の人気を誇ります。
1番初期にでた頃のアルマはモノグラムのワンサイズ展開でしたが、今はエピやヴェルニなど様々なラインでかつ4つのサイズ展開と幅広いです。
ジッピーウォレット
ルイヴィトンのド定番モデルのジッピーウォレット。ガードポケットが多く「ダミエ」「モノグラム」共に1番人気のウォレットです。
中古ブランド業界からの注目度も高く、新品であれば税抜き定価の70%前後で買取してもらえる店も多いほどの人気です。
ポルトフォイユ・ブラザ
ポルトフォイユ・ブラザは幅広い年齢層の男性から支持されているウォレットです。
ジップ式ではなく二つ折り長財布になっていて、シックなデザインになっています。
同じモデルでも「モノグラム」「ダミエ」「エピ」「タイガ」など各ラインからバリエーションも多数あります。
限定コラボ商品にはプレミアがつきやすい
Louis Vuittonは定期的にコラボ製品が販売されます。
例えば日本の有名な前衛芸術家・小説家でもあり、幻想的な水玉模様で有名な「Yayoi Kusama(草間彌生)」や、世界が認める現代美術家の「村上隆」ファッションデザイナー兼ミュージシャンである、フラグメントデザインが有名な「藤原ヒロシ」などとコラボした製品が数多く発表されています。
こうしたコラボ製品は限定販売となり、基本は今度新たに製造されることもなく、絶対的に出回る数が限られています。
1年目の売り始めシーズンでのプレミア価格になることは一部の製品を除いてほぼありませんが、4-5年後にプレミア価格が付きやすい傾向があります。
プレミア限定コラボの値上がりが半端じゃない!?
有名なのは08-09年に発表・販売された「村上隆」とのコラボレーションの「モノグラモフラージュ(迷彩柄モノグラム)のトレイ(旅行用大型ハンドバッグ)」が当時定価で20万円前後だったのにも関わらず、2015年にアメリカ発の世界最大規模オークション「eBey(イーベイ)」で中古で100万円で落札された事例です。
村上隆限定コラボ「モノグラモフラージュ」
一番値上がりしているのは「トレイ」というバッグ
当時定価20万円
2017年現在の買取相場60万円-80万円
他にもこの限定コラボ柄はバッグはもちろん、財布や小物などもプレミアがついています。
ここまで高値が付いていないものでも「フラグメントデザインコラボ」や「草間彌生コラボ」など定価以上に値上がりしている限定モデルも少なくありません。
2017年1月には人気ブランド「Supreme(シュプリーム)×Louis Vuitton(ルイヴィトン)」のコラボが発表され、今年7月に販売され青山のポップアップストアには連日長蛇の列ができました。
この限定コラボに関しても今後プレミアが間違いないといわれています。
買取業者からみたルイ ヴィトン
中古ブランドショップでもルイヴィトンをメインで営業している会社は多く、ヴィトンは中古ブランドを扱う会社であれば必須なほど人気があります。
はっきり言って中古ブランド品で一番売れるのはルイヴィトンといっても間違いはないです。
綺麗な製品はもちろん、汚れの目立つ製品でも国内をはじめ海外まで需要があるため、買取においてもルイヴィトンの製品全般他ブランドと比べて高い金額でやり取りされています。
特に並行輸入品が多い「GUCCI(グッチ)」や「BOTTEGA VENETA(ボッテガヴェネタ)」などに比べ、日本国内と海外での定価もあまり変わらないのも高値で売れる理由のひとつです。
※多くの製品の写真を交え現在のルイヴィトンの製品の買取相場など別途解説していますのであわせて見てみてください>>ルイヴィトンを買取で高く売るために抑えておきたいポイント
ボロボロでもヴィトンのバッグに値段がつかないことはない
ルイヴィトンのバッグに関してはどんなに古くてボロボロの製品だとしても、売値がつかないということはありません。
それほどに中古でも需要があり資産価値の高いブランドなのです。
状態が良い品であれば定価の30%程度で売れるのが平均的ですし、ここまで平均買取率が高いブランドは「ルイヴィトン」「シャネル」「エルメス」の3つだけです。
新品同様の品であれば定価8割程度で売れる可能性もあり、買取業界でも中古品の価値が落ちないブランドという位置づけです。
需要が多い故にコピー品も多い
インターネットで「ヴィトン コピー」などと検索すると、ページ上部にコピー品販売のECサイトがたくさん出てきます。
実際もっとも多くコピー品や偽物が出回っているのもルイヴィトンです。
また最近流行りの個人フリマアプリでもヴィトンのコピー品が出品されている事例も多く、トラブルに発展するケースもあるようです。
人気や需要が高い故にコピー品は多く生産されていますが、コピー品はコストを安く作っているため細部が雑なつくりになっています。
他にも有り得もしない番号が刻印されていたりと見方は様々な方法があります。
買取業者をしている人間はヴィトンの偽物の見分け方はまず最初に学ぶ項目の一つです。
それほどルイヴィトンは偽物も多く、購入時には偽物の疑いがあるお店では絶対に買わないようにしましょう。
まとめ
ざっくりですがルイヴィトンにまつわる基本的なことをまとめていきました。
近年でも多くのラインが新たにラインナップとして加わったり、限定コラボ作品も毎年数多く発表されていて、今も進化を続けるハイブランドです。
こうしたあくなき向上心が今も世界中で多くの人に愛される理由なのではないかと個人的に感じます。
当サイトではほかにもルイヴィトンにまつわる記事を数多く掲載していますし、他ブランドについても買取業者として中古品を扱う立場から解説しています。
よかったらそちらにも目を通してみてください。