どのブランドも圧倒するステータスを持つ「Hermès(エルメス)」のバッグ。
中でもバーキンとケリーという二大バッグはエルメスそのものの歴史といってよいほどどの時代のセレブからも愛されてきました。
今回はエルメスの中でも特別な存在であるバーキンとケリーについて、とにかく熱く語りたいと思います。
後半は買取業者からも特別視される理由などをテーマに、バーキンやケリーの資産価値など私個人の意見も語らせていただきました。
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エルメスはなぜここまで人気なのか?
「HERMES(エルメス)」は元々、高級馬具製品を造っていましたが、自動車が普及するようになって、馬具製品だけではなく革製品(鞄や小物)をメインに移し、その結果成功を収めたブランドです。
パリ発の高級ブランドは「Louis Vuitton(ルイヴィトン)」「CHANEL(シャネル)」などをはじめ有名なブランドが数多くあります。
その中でもエルメスは数多くのセレブから支持を集めるブランドという意味では、群を抜いてパリの高級ブランドでは1番ではないでしょうか?
ブランドのアイコンであるバーキンとケリー
エルメスのステータスがここまで高まった理由としては「バーキン(Birkin)」「ケリー(Kelly)」といった二つのバッグが存在するからです。
またこのバーキン、ケリーはエルメス直営店に行っても購入できる訳ではなく「限られた顧客のみに案内されるバッグ」なのです。
色の指定や皮の素材、金具の色だったりも基本的には選ぶこともできないほど手に入れる障壁が高いです。
こうしてほかのブランドにはないプレミアな演出をすることによって、セレブ達のステータスになるバッグ、「なかなか手に入れることができない品である」と言った理由から、エルメスは他のブランドよりも高く格付けされているとされています。
中でも更に希少な特別なバーキンとケリー
エルメスのバーキン、ケリーは基本的には皮で作られていて、金具の取り付けだったり「ビス打ち」や「刻印」までも全て職人による手作業で作られています。
また複数の職人の分担制ではなく「一人の職人がバッグ一点を最後まで手掛ける」という点もエルメスのこだわりです。
金具の色は「ゴールド」「シルバー」の原則二色※しか存在しませんが、カラーと素材は無数にあります。
その中でもエルメスブティックで購入が困難と言われているのが「クロコ素材」など特殊な革素材を使用したバーキンとケリーです。
※パーソナルオーダーといって特別にオーダーすれば違う色でも作成できたり、オールブラックという限定モデルで金具まで黒で作られている品もある
クロコ素材のバーキン・ケリーは超VIPの証
一般的にエルメスブティックで案内されるバーキン、ケリーの皮の素材は「トリヨンクレマンス(雄牛の皮)」「ヴォースイフト(雄仔牛)」「トゴ(仔牛)」などといったオーソドックスな革素材です。
しかし中にはクロコ素材のバーキンやケリーなど、顧客の中でも限られたVIP顧客のみに案内される品も存在します。
下記の素材は中でも特別なバーキンやケリーに使用される素材です。
- クロコ(ワニ革)
- オーストリッチ(ダチョウ革)
- リザード(トカゲ革)
どれも通常のバーキンやケリーよりも高額で250万円-700万円くらいが定価になっています。
一番人気のクロコ素材の中でも特に手に入りづらい希少な種類もあり、その代名詞は「ヒマラヤ」という真っ白なクロコ素材を使用したバーキンとケリーです。
中古市場では確実に正規ブティックの定価以上の値段で販売されているほど希少価値が高く、その美しさゆえに全世界を飛び回って探しているセレブも少なくはないといいます。
現在市場に出たら1,200万円前後の価格で取引されるほどの超高額品です。
買取業者から見るバーキンとケリー
エルメスブティックで買えないバーキンとケリーも「中古ブランドショップ」であれば数多く売られています。
しかしどこの中古ブランドショップでも、エルメスブティックで案内される定価の金額よりも高い金額で販売されています。
はっきりいってこんなバッグは他のブランドを見渡してもまず例を見ません。
数多くあるブランドバッグの中でも「バーキンとケリー」という二大巨頭に勝るバッグは、買取業者目線であっても存在しないといってよいほどです。
定価で購入したバーキンを即座に中古業者に売るだけでも、確実に利益を手にすることができるほどです。
そしてそれを売るだけで中古ブランド業者も確実に儲かります。業者から見てもこれほど人気のバッグはありません。
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どのブランドよりも単価も人気も高いエルメスのバッグ
その秘密はバッグ1点に対する単価と需要が圧倒的に他ブランドよりも長けていることです。
例えば…「バーキン30」金具:ゴールド 素材:トゴ カラー:ブラック X刻印(2016-2017年製造)
このバーキンの新品の価格は以下です
エルメス ブティック販売価格:120万円前後
そして下にいくにつれて価格が上がっていきます。
中古ブランドショップ買取相場:140-150万
↓
中古市場相場(業者間):160-165万前後
↓
中古小売相場(販売):180-210万円前後
どのブランドのバッグでも流れは同じですが、通常は定価が一番高いのに対し、バーキンは下に行けば行くほど値段が高騰していくのです。
仮に中古ブランドショップにて店頭買取が140万円で成立した場合、そのまま小売で販売できれば利益率は約50-70万円と業者からみても驚異的な数字です。
定価以上でも売れるから買取業者も欲しい一品
定価よりこんなに高くて誰も買わないのではないか?と思われるかもしれませんが、驚くことにバーキンはこの値段でも買い手がすぐに見つかるのです。
これはあくまで新品による参考金額ですが、買取業者目線から見てもバーキンやケリーが、下世話な話美味しい中古品であることがわかると思います。
バーキン・ケリーは買取店によって査定が大きく変わる
とはいえ中古品のバーキン・ケリーに関しての価格も高いこともあり状態による金額差も大きいです。
- 製造年月日(基本的に新しいものが高価)
- カラーや素材(カラーや素材によって人気が大きく異なる)
- 本体ダメージや型崩れ・角スレ具合・金具の傷
こうした細かな項目で精査され、かつ業者によって基準も異なるため、買取業者Aが中古ランクA(状態が良い)という評価をつけても、買取業者Bは中古ランクB(使用感あり)なんてことも多々あります。
素人の目利きでは中古のバーキンがどれぐらいの相場かどうかわかる訳がないため、悪意のある鑑定士や業者に当たると、「買取相場80万円くらいのバッグを50万円で提示」などという事例もあります。
どこの買取店も高価買取を謳っているけど・・・
エルメスのバーキンとケリーは単価も高く、利益の額も大きいことから力を入れる買取店がほとんどです。
しかし金額も高いため買取金額の幅も数十万単位で変わってきます。
ましてやより高価なクロコ素材などだと、売るお店によって100万円以上査定が違うことも平気で起こりうるのです。
私が実際にバーキンを買取店に持ち込みお店ごとの査定を比較しましたが、その際にも最大で「±25万円」という金額差が生まれました。
色や素材によって相場が大きく違う
バーキン、ケリーは全部が全部高い訳ではありません。そこで重要になってくるのが素材と色の組み合わせです。
例えばですが、同じ「バーキン30」中古Aランクでも、
カラーが「ブラック」と「ブルージーン」ではそれ以外の状態やスペックが全て同じでも約30万円くらいブラックの方が高いです。
また、同じ「バーキン30」中古Aランクでも、
素材が「トゴ」と「ヴォースイフト」では20万円前後トゴのが高いです。
あくまでも2017年現在の相場にはなりますが、人気不人気によって同じバーキンでも大きく買取相場に差があるというのが特徴です。
売るときのこと考えるなら普遍的で人気の高いカラー「ブラック」などがおすすめです。
オーダー特注品のバーキンやケリー
クロコ素材のバーキンよりさらに限られたVIP顧客にしか案内されない「パーソナルオーダー」という品も存在します。
特徴としては型は普通のバーキンと変わりありませんが、色や素材などを指定できます。複数の色を組み合わせることも可能です。
またバッグ正面上部の「HERMES PARIS」というロゴの隣にエルメスのアイコンでもある「馬蹄刻印」がされています。
バーキンやケリー以外にパーソナルオーダー品はそう多くないですが、馬蹄刻印がはいっていればエルメスでのオーダー品だということが一目でわかります。
このパーソナルオーダー品もクロコ素材同様に通常のバーキンやケリーよりも高い買取額で取引されます。
見た目普通のバーキンやケリーでクロコなど特殊素材でもないのに「300万円」などの値が付けられている品はパーソナルオーダーの品とみてほぼ間違いありません。
まとめ
エルメスの「バーキン」と「ケリー」という二つのバッグは、エルメスの中でも特別な存在であり、ブランド品全体を見渡しても比較対象のないステータスを誇るバッグです。
もちろんその中にはエルメスが積み重ねた技術が随所に見られます。
それゆえに二つのバッグはシンプルで普遍的なデザインでかつ究極の使いやすさも備えているのです。
これだけ世界中で愛されているバーキンとケリーは使い古しても、決して価値がなくなることのないお宝ですし、まさに一生モノのバッグとなります。
バーキンにせよケリーにせよ手にするだけでも並大抵のことではありませんが、世界中のセレブに愛され続けるバッグは女性なら誰しもが一度は憧れを抱く品なのではないでしょうか。
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