着物や古物を専門に取り扱う「バイセル」にて、実際に不要な着物を10点ほど買取してもらいました。
着物を買取している業者の中では、もっとも評判が良いといっても過言ではないバイセルですが「本当に高値で買い取ってくれるのか?」などをレビューしています。
今回査定に出した品は以下です。
- 着物:8点
- 帯:3点
- その他:2点
計13点
これらは全てブランド品などの高価な着物ではなく、祖母が処分したがっていた品で、状態がかなり悪い品も多かったです。
しかし予想を超える「1万円以上」の査定が出たので喜んで買取していただきました。
私は普段「ブランド品の買取」こそしょっちゅう利用していますが、着物の買取体験は初めてでしたので、知識もかなり乏しかったですが、満足いく取引ができました。
実際にバイセルで着物を売ろうか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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このページの目次
バイセルの特徴について
まずは簡単に「バイセル」の業者としての特徴などを解説していきたいと思います。
バイセルは主に着物や切手・古銭・骨董品などをメインに取り扱う買取業者です。
元々は「スピード買取。jp」というサービス名でしたが、2018年に「バイセル」という名前に変更されました。
運営元の「株式会社バイセルテクノロジーズ」ではほかにも「買取プレミアム(※ほぼ中身は同じサービスですのでどちらが高いなどはありません)」などのサービスも展開しています。
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特徴としては、幅広いジャンルの品物を取り扱いしているにも関わらず、査定員の数が非常に多いため「専門分野に強く査定金額もかなり高い」といった点。
中でも着物はもっとも力をいれているジャンルで、着物専門査定員も多く着物の買取業界ではもっとも大きなシェアを誇ります。
申込みから最短30分の出張買取
最大の特徴は「出張買取」を専門にしている点。
申込みから最短30分で自宅まで査定員を派遣してくれて、その場で査定し現金で買取してくれます。
当然時期などによって対応が遅れることはありますが「首都圏であれば平均しても2時間程度」「郊外であっても翌日」くらいには出張に来てくれます。(※沖縄や離島の場合はもう少し遅い場合もある)
ここまで出張買取に特化していて対応スピードが速い買取業者は他にいませんので、そういう意味では「もっとも使いやすい買取業者」ともいえるかもしれません。
着物買取の最大手で豊富な知識と買取実績
着物の買取業者としてはもっともシェアが高く、その分査定に関する知識や実績は一番といって良いと思います。
申込み時に査定ジャンルをヒアリングされますが、その際に「着物が何点か・・・」「○○紬の着物が2点・・・」などと伝えればより専門知識がある査定員を選んでくれます。
女性の方であれば、専門の女性査定員の方も指名できますし、誰にでも安心して利用できるサービスです。
私自身も着物の買取に関しては「バイセルが一番強い」という印象があったため、ちょうと不要な着物が出てきたタイミングで査定を依頼させていただきました。
実際にバイセルで着物を売ってみた
前置きが長くなってしまいましたが、ここからは実際に利用したレビューを解説していきます。
正直着物に関しては「安く買い叩かれる」という印象がありましたが、今回実際に利用してみてその考えは一新されました。
眠っている不要な着物に関しては、そのまま寝かせておくよりも、専門の業者で買取してもらうのはかなりアリだと思いました。
査定に出した着物の詳細
今回査定に出した着物はこんな感じで「段ボール一箱分」くらいのボリュームです。
これを店舗などに持ち込みして買取してもらうというのは、現実的ではないなという量です。
上記したように内容は以下の通りです。
- 振袖・着物:計8点(薄い生地の物も含む)
- 帯:計3点(状態の良さそうな品も・・・)
- 着物用肌着:1点
- 着物用下帯:1点
計13点
見ての通り決して状態は良くありません。
着物に詳しくないのであまりわからないものの、状態がかなり悪くシミができているような品も多いため、素人目で見ても高そうな品はありません。
帯に関しては一点状態がよさそうな品があり「正絹」というタグもついていたので、そこそこ良さそうなものには見えます。
処分を頼まれた祖母が言うには「どれも決して高いものじゃない。捨ててもいいくらいな品」だということです。
まったく相場がわからないため深い推理はできませんが、なんとなく「全部で3,000円くらいになればいいなぁ・・・」と思っていました。
査定にかかった時間や査定風景
あまりに保存状態が悪かったせいか、査定に入る前に一度査定員の方が畳み直してから、順次査定していただきました。
専門の査定員というだけあり、扱い方がとてもお上手です・・・(※自分では畳み方すらわからずしわくちゃなままお願いした品もありました)
写真のように一点一点丁寧に査定していただきます。
査定は随時本部スタッフとスマホで撮った写真などを共有しておこなわれるため、個人のミスでブランドを間違うというケースはないとのことです。
かなり細かい箇所の汚れなどもチェックしていただきながら査定は進み、およそ一時間ちょっとで全ての査定が完了しました。
査定金額は驚きの合計12,200円
査定金額は意外にも高く「合計12,200円」という結果でした。
状態がほぼ悪いにも関わらず、ここまで査定が伸びたのはかなり意外でした。
内訳については以下のようになっています。
- 振袖1点:4,000円
- 小紋4点:4,000円
- 紬1点:1,000円
- 色無地1点:400円
- 羽織4点:1,200円
- 帯3点:5,000円
計 12,200円
正直、専門用語ばかりでどれがどれだかわからない・・・というのはさておき、思っていた以上の金額になりました。
残念ながら肌着と下帯の二点だけは「かなり状態が悪いため、お値段が付かない」ということで返却になってしまいました。
それ以外の品物は全て買取可ということで値段をつけていただきました。
一点4,000円もの値が付いた振袖
査定員の方に協力していただき広げていただいた「振袖」が上の写真の品です。
正直、査定してもらう前に見た中では「生地も薄いし、やたら茶色ぽつぽつとしたシミがあるし、これそもそも値段付くのか・・・?」と思っていた品だったので「一点で4,000円」と聞いて驚きでした。
(写真:このように茶色シミが全体にあり状態は悪い)
この振袖はブランド品などではないものの“色や模様部分を後から染めるのではなく、染めた糸を一本ずつ紡いでいき模様にしている”ようでして・・・状態は悪いですが、この金額を付けさせていただきました。とのことでした。
シワやシミなどもかなり多いですが、お金と時間をかけてクリーニングしてから再利用されるみたいです。
状態さえ良ければ、もっと高値になる可能性もあるとおっしゃっていました。
査定にはかなり満足したため全品買取
当初の控えめな予想の「3,000円」をかなり大きく超える「12,200円」という査定をいただいたので、値段の付いた計11点すべてを買取していただきました。
査定員の方もとても丁寧で物腰も柔らかく、終始私が着物に関して「初心者のような質問」をいろいろ訪ねても快く回答してくれた点も好印象でした。
買取成約時には「本人確認の書類の提示」が必要となりますので、この点だけ注意してください。
内訳の用紙は控えをもらうことができますが、一応ルール上ウェブサイトでの掲載は控えてほしいとのことでしたので、控えさせていただきます。
バイセルはクーリングオフ制度を利用して「買取してもらった品も8日以内であれば返却していただくことが可能」となっていますので、かなり安心して利用できるのではないかと改めて感じました。(※通常店頭でのブランド品買取などは返却不可です)
実際に査定員の方に聞いてわかった着物買取の傾向
実際に査定している間に査定員の方にいろいろなことを伺いました。
当サイトとしても着物を売ろうとしている方に、できるだけ有意義な情報を提供することを心掛けていますので「実際に聞いてわかった役立つ情報」なども解説していきます。
ブランド品以外でも高く売れる!?着物買取の相場について
正直今回査定に出すまでは「高く売れる着物はブランド品だけ」といった印象が強かったです。
しかし実際には、状態の良い品などの中には「ノーブランド品でもかなり高い値が付く着物はかなり多い」ということがわかりました。
ブランド品というと以下のような地域の伝統工芸品や作家物という印象ですが、
- 大島紬
- 結城紬
- 牛首紬
あくまでも品質が良いかどうかが重要であって、買ったときの値段が高いから必ずしも高く売れるとは限らないとおっしゃっていました。
特に作家物で「落款(※作家名の印のような品)」があるからといって、作家物と言ってもピンキリなため、作家物が必ずしも高く売れるというわけではありません。
逆にノーブランド品でも私が売った振袖のように、一点5,000円程度値段の付く品はかなり多いみたいです。
何点かまとめて査定に出すと高評価
当たり前といえばそうですが、やはり何点か数があると金額も出しやすいとのことです。
着物買取の相場に関しては本当にピンキリで、安いものは一点数百円から、高いものは一点10万円まで幅が広いです。
ただ今回のようにいくつか査定に出せば、一点で5,000円以上付くような品が含まれていることも多く、結果的に高額査定になりやすいです。
平均すると「合計4-5万円」の査定になるような品をお持ちになられる方が多いとおっしゃっていました。
証紙や落款がなくとも判別可能
ブランド品の着物では「証紙」や「落款」が、ブランド品であることの証明になりますが、専門の鑑定士が見ればそれらがなくてもブランドや作家物の判別は可能です。
もちろんあるに越したことはないですが、なかったとしてもノーブランド品として買いたたかれるようなことはありません。
そのため知識のない方でも、安心して査定に出すことができると思います。
クーリングオフを利用して買取後の返品も可
上でも少しだけ触れましたが、出張買取サービスであるバイセルではクーリングオフが利用できます。
正直私も知らなくて・・・というのもブランド品の店頭買取などの場合は「いかなる場合でも返却は不可」という旨の誓約書を書きます。(※ただしのちに偽物だと判別された場合は向こうから返却されるという・・・)
買取業界においてはそういったルールは暗黙の了解のようなものになっているため、着物を「出張買取で売れば8日以内ならクーリングオフ制度で返品できる」と聞いて驚きました。
実際にあとから返品したいと思うケースは少ないとは思いますが、万が一の時のためにこういう制度が設けられているのは良心的です。
まとめ
今回、着物の買取を初めて体験いたしました。
それまでは「着物はあまり高く売れないもの」という印象でしたが、意外にも1万円以上の値が付いたので単純に驚きました。
「不要なのに処分に困っていた品を売ってお金にできる」というのが、本当の意味での買取の醍醐味みたいなものだと思っているため、今回の着物の買取体験はかなり良い情報なのではないかと個人的にも思っています。
バイセルのレビューとはまた少しかけ離れた感想とはなってしまいましたが、実際に査定もかなり高いとされる着物買取の最大手業者の噂はあながち嘘ではないと思います。
着物の買取の場合は持ち込む手間なども、かなり多いですしそういった意味でも出張買取の利用がベストだと思います。
少しでも着物を売ろうとお考えの方に参考になれれば幸いです。
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個人でヤフオクかメルカリで売った方が高くなったと思う