ブランド品を査定するのに必要な資格は?鑑定士ってどんな人?

普段ブランド品の買取業者として働く私の名刺には「真贋鑑定士第○○○号」と記載されています。

真贋鑑定士とは

  • ブランド品がコピー品などではないか?
  • 鑑定している商品などの相場状況を理解できているか?

といった業務や能力に優れている者が、名乗ることができる「肩書き」のことです。

その真贋鑑定士といった肩書きを持っている私が、ブランド品の鑑定士事情についてまとめてみました。

ブランド品の真贋鑑定士とはどんな人?

まずはじめにブランド品の真贋鑑定士は国に認められた資格などではありません。言わば中古ブランド業界で勝手に名乗っているだけにすぎないのです。ですが、どの中古ブランド品業者でも必ず研修や試験を行います。

研修は主に品物の真贋(ホンモノかニセモノかを見極める)に関してです。5日間前後、バッグや時計、宝石の研修を受け、試験に合格してはじめて鑑定士になれます。各会社の規定などもありますが、だいたいの鑑定士の方はこの道を通ってきているはずです。

鑑定士において1番大事なのは品物が本物なのかを見極める点です。中国をはじめ最近では、各国で多くの偽ブランド品が出回ってます。最近は偽物でもクオリティが高く、時計などは裏蓋を開けてみないと、ニセモノとわからないような精巧な品も多数あります。

適当に鑑定している鑑定士も中にはいますが、そういった鑑定士はよく偽物を買ってしまったりなどのミスもあります。会社としては、こういった鑑定士のミスは絶対に避けたいことなので、真贋を見極める研修はしっかりおこなわれている場合がほとんどです。

鑑定士によっての能力差(買取値段の差)

バッグや時計、宝石を複数回売った経験のある方であればなんとなくはわかると思いますが、鑑定中にいっぱい質問してくる鑑定士もいれば、終始無言で金額だけを伝える鑑定士もいます。

私の場合は鑑定している途中にたくさんの質問をします。質問する中で「いくらで買取が希望なのか?」などを詳しく聞くことができるからです。鑑定士は安く買うことで会社から評価されますが、売り手側は1円でも多く買ってもらいたいという方が多いはずです。

ズバリ正直に言いますが、同じ会社内でも鑑定士によって買取額(査定額)に差が出る場合もあります。それは鑑定士の知識の差です。

プレミア商品に関す知識の有無もチェック

有名ブランド「Louis Vuitton(ルイ ヴィトン)」が過去に限定で販売した「モノグラム カモ」のバッグで、当時30万円前後だったバッグが、今では海外で100万円以上で取引されているプレミア商品があります。しかし知識のない鑑定士は、このようなプレミア品でも、定価よりも大幅に下げた値段で提示してくる事例などもあります。

昔のバッグが定価以上の価格で買取してもらえる事例はあまり多くはありませんが、このように知識のない鑑定士に当たってしまうと、売り手側が大損してしまうこともあります。

鑑定士によっても得意とする分野は様々で、オールラウンダーで鑑定できる鑑定士もいれば、バッグに関しての知識や相場はズバ抜けて詳しいが、宝石や時計は全くわからないといった鑑定士も実際にいます。

こんな鑑定士も存在する(悪い例)

正直一概には言えませんが、他社の方に話を聞いたり私の経験上からですが、ハッキリ話さない鑑定士や愛想のない鑑定士はNGです。

私が実際に経験した例ですが、全国展開している買取専門の会社に、「CHANEL(シャネル)」の18金素材のリングを買取に持っていったことがあります。私も同業者なので、だいたいの買取価格相場はわかってました。実際に鑑定していただいた方は20代後半くらいの方で、少し暗めといった第一印象でした。

実際に鑑定が始まるとルーペなどを使ってよく刻印などを見ていました。終始無言だったのを覚えています。

鑑定が終わり、鑑定士から“当店の買取価格だと18~20万円”ですとの解答をいただきました。私は即答で“じゃあ20万で買ってください”と言いました。もちろん高いに越したことないですし、平均相場が16万円前後だったので、20万円であれば私は満足でした。

ですが鑑定士いは“在庫状況によって価格が変わりますので・・・”と言われました。5分前後席を外され、戻ってきたと思いきや、“たった今相場が落ちたのが確認でき17万5千円でしか買取できない”と言われました。

買取査定をお願いしているのに「18〜~20万」なんてあやふやな返答かつ、提示した金額よりも減額をしてくる鑑定士もいるので、「はっきり回答(金額)を示さない」鑑定士は絶対にダメな鑑定士です。

良質な鑑定士の見極め方

数多く存在する鑑定士ですが、中にはとても悪質な鑑定士も存在します。それを見極めるのはとても難しいことです。

ですが鑑定をしてもらうにあたって、

  • 商品の素材などがすぐにわかる
  • 査定の金額が他社よりも著しく変動していない
  • 鑑定してもらった商品がいかなる理由での査定額なのかを明確に説明してもらえる

この3つのポイントは鑑定士を見極める上でとても大事なポイントです。

悪質な鑑定士はたいていこの3つのポイントのうち2つ以上がズレています。

商品知識が豊富で誠実な対応の鑑定士がベスト

鑑定士として明確な資格がないのが、今のブランド業界の実情です。そのため「真贋鑑定士」を名乗ってはいるものの、実際には実力が伴っていない鑑定士もいます。このあたりは業界全体で、鑑定士の力を底上げするような制度が設けられてもいいのかなと思います。

良質な鑑定士を見極めるためには、あまり肩書きなどを意識せずに、「しっかりとした商品知識が豊富」「査定額や金額なども誠実に説明してくれる」点に重きを置くのがベストかと思います。