今回は買取とは少し離れたところではありますが「遺品整理」というテーマでご紹介していきたいと思います。
遺品整理というと残された遺族がするもの・・・というイメージもあるかと思いますが、近年では「生前整理」といって残された家族に迷惑をかけないようにと、生きている間に自分で身の回りを整理整頓する人も増えてきています。
とはいえ死は不幸にも突然訪れることもあります。残されてしまった遺品の数々を大事に整理・処分する方法をまとめてみましたので、是非チェックしてみてください。
このページの目次
遺品整理の大まかな区別
遺品整理と一括りに表現しても中身は人それぞれです。中には莫大な財産や資産にもなりうるような金品をため込んでいる人もいます。
まずは簡単に整理できない相続財産といって相続税の対象となるものは以下のような品物です。
- 不動産関連・土地・マンション・山林など
- 現金・預金
- 有価証券・株・国債・投資信託など
- 自動車・その他高額な品
これらはひとまず遺品整理として置いておきます。遺書などを元に相続人に分配されなくてはならない財産ですので、簡単に売ったり処分したりすることはできないからです。
例えば故人の自動車などを売却するためには相続人全員の謄本などが必要であったりと、より多くの手続きが必要になりますので簡単に処分というわけにはいきません。
今回紹介するのは「相続財産に当たらない品物」の整理術についてです。
お金になりそうなものや骨董品など
お金になりそうなものは上記した相続財産に当たる可能性はありますが、実際に小さな貴金属や骨董品などであればウン十万するような品物でも相続財産として申請していないケースも多いです。
もちろん高価な品物は形見として取っておくという場合もあるかと思いますが、多くの場合はいかにお金に換えるかというところで頭を悩ませる方が多いです。
いわゆる高額な遺品としてよくある品は以下のようなものです。
- 貴金属・ジュエリー・ダイヤ・金歯など
- 書画・着物・骨董品・家具など
- お酒・ワイン・ブランデーなど
この辺りに関しては扱いしている買取業者なども多く比較的お金に換えやすい品物です。
残された遺族にも値打ちが判断できる人がいるのであれば、個人でオークションなどで取引することでより高く売ることができるでしょう。
もっとも手っ取り早い方法は遺品を自宅まで査定にきてくれるサービスなどを利用することです。遺品回収の専門業者なども増えてきているため値打ちのある品物であれば、まとめて買取してくれる業者なんかもいます。
買取業者に依頼するのであればより専門知識のある業者に依頼することが高値で売るポイントです。高価な品物については「証明書」「証紙」などもできるだけ合わせて査定してもらうのも高い金額で売るときのコツです。
上記のような品物に関しては「バイセル」という出張買取の業者が「貴金属」「骨董品」「お酒」などは全般知識が深く高額で買い取りしてくれるため、遺品の買取業者の中ではおすすめです。
マニアックな趣味の品物に関して
上に挙げた品物はお金に換えやすいといいましたが、故人が趣味としていた品物など「そもそも素人では価値があるのかどうかすらわからない」といったものも多いです。
- ゴルフ用品・釣り具
- オーディオ機器・カメラやレンズ
- おもちゃ・人形・鉄道模型
こういった品物はお金に換えるのも一苦労します。まず一番良いのがそれぞれの専門店で査定してもらうことです。趣味のものでもお金をかけるような趣味となれば買取してくれる専門店も多いです。
オーディオやカメラなどはマニアも多いため数十万円~数百万円になるようなコレクションも多いです。安易に不用品回収やリサイクルショップなどに持ち込むのは危険です。
もしお金に換えるという点に執着しないのであれば、共通の趣味を持つ知人に引き取ってもらうのもベターです。カメラや鉄道模型などは一人で黙々と採集していた可能性も高いですが、ゴルフや釣りなどの場合趣味を通じた知人も多いはずです。
相手のご厚意さえいただけるのであれば引き取ってもらって作ってもらうのが一番かもしれません。
不用品回収サービスは極力利用しない
買取サービスと似たようなものには「不用品回収」というものもあります。遺品の処分の際に利用する方も多いようですが、不用品回収に出す品物は本当にもう使うことができないような状態の悪い品物だけにしてください。
例えば家電や家具などはお金を支払い不用品回収してもらうケースも多いですが、基本的にまだ使える状態の比較的良いものに関しては買取の選択肢を一番にしましょう。
不用品回収はなんでも回収してくれますが、その分お金に換えられたはずの遺品まで回収されてしまうかもしれないのです。
売却などの整理が一通り終わって残ったものにだけ利用するのがベストです。
故人との思い出が詰まった品など
故人との思い出が詰まった品物には写真やアルバムなどのお金に換えることができないが、捨てることはしづらい品物も多いです。
故人が生前大事にしていたものなどにも同じことが言えますが、これらの品に関しては原則は遺族で形見分けという形でそれぞれが引き取るというのがベストです。
ただしそれでも物が多すぎる場合には捨てるしかありません。大切なアルバムを一つにまとめてその他は処分してしまうというのがもっとも有用な選択肢です。
近年では古い写真をデータ化するサービスも盛んになっていて、古いアルバムや写真をスキャンして記憶媒体に入れてデータとしてだけでも残しておくという人も多いです。
大きさなどにもよりますがアルバム一冊あたり2,000円-3,000円程度でデジタル化できますので、アルバムを捨てるのはちょっと・・・と思われる方は利用してみても良いかと思います。
近年では生前整理する人も増えている
亡くなってしまってからでは遅いですが、上でもご紹介したように遺品の整理というのはとても大変です。そして残された側は気も遣います。
そのため残された遺族が極力遺品の整理に苦労しないようにと「生前整理」をされる方も増えてきています。
上では取り上げなかった相続財産に関しても生前贈与することで相続税も安く抑えられるようなケースも多いです。
基本的な考え方こそ遺品整理と同じですが、本人だからこそできることもたくさんあります。ここからは具体的な生前整理のポイントなどをまとめていきます。
財産やお金に換えられる価値のあるものについて
お金になるものに関しては大きな財産資産から、趣味の品物など全てをまとめた「目録をつける」ことで残された側はとても助かります。大まかな金額なども明記しておけば、換金するときなどにもスムーズにおこなうことができます。
財産相続に関して生前贈与で相続税が安くなるかどうかなどは行政書士や弁護士などに相談してみるのも良いでしょう。
趣味のものはできるだけ処分しておく
自分にしか必要がないような趣味のものに関してはできるだけ処分しておくのが良いです。お金になるようなものでも、もう使わないということであれば自分でお金に換えておいたほうがスムーズです。
もちろん「自分では捨てられないものがたくさんある」という方も多いと思います。しかし「自分が死んだあとも残しておきたいもの」となれば数は少ないはずです。残された家族のためにできる限り物は少なくしておくことをおすすめします。
写真や先祖の形見や遺品も自分なら処分できる
生前整理の大きなメリットとしては自分なら処分できるものがたくさんあるということです。
遺品の処分となったときにもっとも困るのが写真やアルバムです。残された遺族にとっては捨てることは心苦しいが、あまりに量が多くなれば困るという人もでてきます。
写真やアルバムに関しては必要最小限だけ残してできるだけ自分で処分しておいたり、遺品整理の件でも紹介したようにすべてデジタル化などを済ませておくと良いですね。
本当に残したいものだけを残す
生前整理では自分が本当に残したいものだけを残すというのを心掛けることが重要です。財産はもちろんのこと、思い出として残しておきたいものなどは断捨離せずに残しておくことで遺族が喜ぶ場面も多々あります。
ですが中には代々引き継がれているような先祖の遺品や形見を持っているなんて方も少なくありません。
亡くなってしまってはそれはまた捨てられないものになってしまいますが、そういったことを断ち切ることができるのも生前整理だけです。
自分が亡くなった後にも残していきたいものだけを残し、そのほかの物はできるだけ処分する、もしくは整理しやすいような準備をしておくようにしましょう。
生前整理を手伝ってくれるサービスもある
近年では生前整理を手伝ってくれたり相談に乗ってくれるサービスも発達してきました。
そうした業者を利用することで、面倒な財産相続の相談に乗ってくれたり身の回りの整理整頓のお手伝いやアドバイスなどもしてくれます。
もちろんお金に換えられるようなものをあらかじめ換金してくれる業者なども多数存在しますので、生前整理をしたいが何からすればいいかわからないという方は、そうしたサービスにまずは相談してみることもおすすめです。
まとめ
ここまでざっくりですが「遺品整理」に関してと、生きている間におこなう「生前整理」についてまとめていきました。
どちらにも共通して言えることは本当に残したい品とそうでない品の分別を付けることが重要ということです。
お金に換えることができるような遺品に関しては極力ほかの人の手に渡り使われていくようなリサイクルを心掛けるようにしましょう。
遺品整理というと面倒なことのように思いがちだけど、ある意味断捨離と同じで本当に必要かどうかを判断していくだけなんだ!そのあとで高く売るなんて話は専門の業者に任せておけばOKだよ!