今回は貴金属類の中でも、高く売ることが難しいとされる「ノーブランドジュエリー」をより高く売れる買取店はどこなのか?調査してみました。
ブランド品のジュエリーと比較して、ノーブランド品は一点一点異なり、相場が定まっていません。
場合によっては「買ったときには数十万円したダイヤ入りのリングが、売るときには1万円程度にしかならない」なんてことも多々あります。
なので、そうならないような買取店選びが非常に重要です。
このページの目次
ノーブランドジュエリーの買取は安い!?
一般的にブランド品ジュエリーと比較すると、ノーブランドジュエリーは安いと言われています。
ブランド品のバッグや財布が高く売れる理由は、ブランドとしての価値があり、中古でも需要が高いからです。
ただ、ジュエリー製品の場合は「K18」や「プラチナ」など素材として価値のある場合も多く、ブランドとしての価値がなくとも買取してもらうことは可能です。
ノーブランドジュエリーは重さだけの査定額となることも
ノーブランドジュエリーでも素材に価値があると言いましたが、実際に素材だけの価値だとそれほど高くありません。
一般的に女性向け売られているK18素材のリングは品物にもよりますが、ダイヤなどが入っていなくとも10万円程度で販売されています。
しかし使用されている金のグラム数は「5g-10g」程度です。
現在K18の相場は1gあたり3,500円前後ですので「素材だけだと2,3万円程度の価値」ということになります。
ダイヤモンドなど石の価値はピンキリ
ダイヤモンドは基本的に価値が高い石として知られていますが、実際に買取でも「高額になりやすいのはあくまで一粒ダイヤだけ」です。
一粒ダイヤの場合は状態を細かく見られ、カラット数だけでなく、透明度やカラーといった品質によって評価も大きく異なります。
反対に「メレダイヤ」と呼ばれる小さいダイヤが多数ちりばめられたデザインでノーブランドとなると、石の値段としてはほとんど付けない買取店も多いです。
高く売れるかどうかで重要なのはデザイン代
ジュエリー製品は素材だけの価値だと、買ったときの金額から見て安いと感じる査定にしかなりません。
ここで重要なのが、素材の価値に「プラスしてデザイン代が出るかどうか」です。
例えば同じK18素材のリングでも、ブランド品であれば「素材+デザイン代(ブランド代)」が加わった金額が査定額となります。
これはノーブランドジュエリーでも「デザインが良い品」「査定員が売れると判断する品」には素材以上の価値が付きます。
もっと言うと、これは買取店や査定員による判断にすぎませんので、ノーブランドジュエリーは買取店によってかなり金額にばらつきが出るとも言えます。
今回査定に出したノーブランドジュエリー5点
前置きが長くなりましたが、それでは実際に今回査定に出したノーブランドジュエリーについて解説していきます。
査定に出した品は全部で5点で、すべてノーブランドのジュエリー製品となります。
ジュエリーの基本的なスペックとなる以下の項目もあらかじめ確認してまとめています。
- 素材は何か(K18 or プラチナなど)
- 重さはどれくらいか
- 石は何か・石の重さはどれくらいか(カラット数)
また中には「ダイヤが一部欠けている・取れてしまっている品」もあるため、そういった状態なども明記しています。
詳しく状態を見て、のちの査定結果と比較してみてください。
プラチナのダイヤモンドリング
購入時価格:35万円
素材:プラチナ(Pt900)
重さ:7.0g = 現在の相場価値「21,000円」程度
石のスペック:大きなダイヤ3石 各0.41カラット
メレダイヤ合計0.10カラット
プラチナ素材を使用したダイヤ入りのノーブランドリングです。当時の購入価格は35万円程度となっています。
こちらに関しては、下の写真のようにメレダイヤが一個取れてしまっています。
プラチナの重さだけだと2万円程度の価値となっていますので、欠けているダイヤモンドを含め、石の部分がどういった査定になるかで大きく金額が異なると思われます。
K18WGダイヤ入りブレスレット
購入時価格:30万円
素材:K18WG(ホワイトゴールド)
重さ:9.8g = 現在の相場価値「36,000円」程度
石のスペック:ダイヤ合計1.00カラット
K18のホワイトゴールド素材を使用したブレスレットで、小さな丸いダイヤが一つ一つ埋め込まれているデザインとなっています。
素材だけでも36,000円程度の価値がありますが、ダイヤモンドは一つ一つがかなり小型のため石代が出るか際どい品です。
7Pブラウンダイヤモンドネックレス
購入時価格:40万円
素材:K18WG(ホワイトゴールド)
重さ:5.7g = 現在の相場価値「21,000円」程度
石のスペック:ブラウンダイヤモンド6ポイント計2.8カラット
今回の中でもっとも高価な品が、7つのダイヤモンドがデザインされているK18素材のネックレスです。
ダイヤモンドは「ブラウンダイヤ」が使用されていて、一般的なダイヤモンドよりは少し安くなりやすい種類です。
プラチナネックレス
購入時価格:20万円
素材:プラチナ(Pt850)
重さ:15.4g = 現在の相場価値「44,000円」程度
こちらは石をまったく使用していないプラチナ素材のネックレスです。この手の品物はデザイン代も出にくい傾向があります。
プラチナも多少純度の低いPt850素材で、単純に重さの価値になると44,000円程度と予想できます。
サファイヤネックレス
購入時価格:25万円
素材:プラチナ(Pt900)
重さ:4.8g = 現在の相場価値「14,000円」程度
石のスペック:サファイヤ 1.23カラット
メレダイヤ 計0.15カラット
一粒1カラット以上のサファイヤがあしらわれたネックレスで、素材はPt900でかつメレダイヤも使用した豪華な品です。
ただサファイヤやルビーなどの色石は鑑定も難しく、買取では高額が付きづらいため、買取店ごとの値幅もかなり大きくなると思われます。
査定に回った買取店5社
今回査定に出した買取店は池袋に実店舗を構える5社です。
- コメ兵
- 七福神
- クラタセブン
- リファウンデーション
- ブランドピース
以前「金の買取相場を比較した際」に高額査定だったお店を厳選した結果、上記の5社が最適じゃないかという結論に至りました。
貴金属の買取に強い買取店を厳選
今回はブランド品ではなく全てノーブランドのジュエリーだったため、バッグや財布を強みとしている買取店というよりも、貴金属に注力している買取店を厳選しました。
一概には言えませんが、これ以外の買取店を利用しても、この中のどこよりも高いという確率は比較的低いと思います。
貴金属の場合「K18の今日の買取相場は○○円」というように公式サイトなどで公開している買取店も多いため、そうしたお店を選ぶのが賢明です。(※逆に相場を公開していないお店は極端にレートが低いこともあります)
査定結果を実際に比較
それでは実際に5社の査定額を、下の表にまとめたのでチェックしてみてください。(※赤字が最高額、青字が最低額となっています。
コメ兵 | クラタ | 七福神 | リファ | BP | |
---|---|---|---|---|---|
100,000円 | 36,000円 | 60,000円 | 46,000円 | 100,000円 | |
42,000円 | 42,000円 | 37,000円 | 36,000円 | 36,000円 | |
90,000円 | 45,000円 | 50,000円 | 27,500円 | 60,000円 | |
43,000円 | 41,020円 | 43,950円 | 41,310円 | 41,000円 | |
36,900円 | 25,000円 | 31,000円 | 13,000円 | 21,400円 | |
合計 | 311,900円 | 189,020円 | 221,950円 | 163,810円 | 258,400円 |
結果は予想以上に「買取店ごとの差が大きい数字」になりました。
一番高値を付けた「コメ兵」は5点中4点で最高値、合計311,900円とかなり高値になりました。
しかし反対にもっとも安かった「リファウンデーション」では、合計でも163,810円と半分近い金額になりました。
ダイヤモンドが入ったジュエリーとそうでないジュエリーの差
詳しく分析すると、ダイヤ入りの品と、ダイヤ無しの品では大きく査定結果の傾向が異なりました。
特に大きめの石が入った「ダイヤモンドリング」と「7Pダイヤネックレス」に関してはかなり買取店によって査定額に差が出ました。
石無しやメレダイヤなど小さな石入りは素材の価値のみ
「プラチナのネックレス(石無し)」の品に関しては、予想通り全ての買取店でデザイン代などもプラスされず、素材そのものの価値での査定になりました。
このようなプラチナ製のノーブランドジュエリーで、宝石などが入っていない品に関しては「素材の価値×重さ」の査定になるとみてほぼ間違いないでしょう。
同じく小さめのダイヤが入ったブレスレットに関しても、ほぼ重さのみの査定となり「小さめのダイヤだと、ほぼプラス評価はされない」という傾向がわかります。
これらはお店ごとの金額差もあまり大きくないため、より換金レートが高いところで売るのが賢明です。
ダイヤモンドや色石の評価は買取店によって大きく変わる
今回の中で査定額に大きく差が出たのは3点です。
- ダイヤモンドリング:MAX差額±64,000円
- 7Pダイヤモンドネックレス:MAX差額±62,500円
- サファイヤネックレス:MAX差額±23,900円
最高額 100,000円(コメ兵・ブランドピース)
最低額 36,000円(クラタセブン)
最高額 90,000円(コメ兵)
最低額 27,500円(リファウンデーション)
最高額 36,900円(コメ兵)
最低額 13,000円(リファウンデーション)
これらは全て大きめの石が入った品です。
それでも買取店によっては、石の値段は除いたほぼ素材だけの価格を提示するところもありました。
ダイヤモンドやサファイヤなどが含まれたノーブランドジュエリーの場合は、売るところによってかなり査定額が違うというのもポイントです。
ノーブランドジュエリーを売るときに気を付けること
ノーブランドジュエリーは基本的に同じ品物は限りなく少ないです。
そのため売りたい品物の買取相場などを調べても、正直参考になる数値は調べづらいです。
ですが、下記の点だけ抑えておけば最低限買いたたかれることは避けられると思います。
小さい石なら欠けていてもあまり減額されない
査定に出したダイヤモンドリングに関しては、最初に説明した通り、横のメレダイヤの部分に一つ欠けがありました。
しかしそれでも問題なく高額査定が付きました。
基本的に一粒ダイヤなどメインとなる石に、大きめの傷などが入っていない限りはそこまで大きな減額にはならないということがわかります。
大きめの石が入っていれば重さの査定とはならない
ノーブランドジュエリーは買取において、大きく分けると二種類です。
- 石が入っていない品・小さなダイヤや色石が入った品
- 大きめのダイヤや色石などを使用した品
かなり極端ではありますが、石が入っていない品、メレダイヤのみ、小さめの色石のみの場合は、ほとんどの場合が素材の重さのみの査定額となってしまいます。
しかし一粒ダイヤや、大きめのポイントダイヤなどを使用した品であれば、ダイヤモンドの価値も査定にプラスされます。
ただし買取店によってダイヤを評価するところと、そうでないところがありますので、大きめのダイヤモンドジュエリーを査定に出したにも関わらず“重さのみ”となったときには、違う店舗で査定してもらってから売るほうが良いと思います。
店頭販売を強みにしている買取店が強い
今回の査定結果では「コメ兵」が断トツの最高値で、次いで「ブランドピース」という結果になりました。
査定してもらっている間、査定員の方と話しているときにもわかりましたが、まず一つは店頭販売に長けているお店がノーブランドジュエリーの買取には強いということです。
コメ兵はブランドジュエリー以外にも、ノーブランドジュエリーの販売に関しても業界でも屈指の販売力を誇ります。
そのまま店頭販売できるコメ兵などが査定が高い
同じダイヤモンドリングや7Pダイヤネックレスで、これだけ査定金額に差が出たことも、店頭でそのまま販売できるのか?という判断の差であると思います。
その差が、店頭販売を前提として買取しているコメ兵やブランドピースと、卸売りや素材として換金することを全体にした七福神やリファウンデーションの大きな査定金額の差となりました。
ノーブランドジュエリーのリサイクル方法は「そのままジュエリーとして販売するのか」「素材だけに熔解して換金するのか」で、買取店側のコストや利益も大きく異なります。
売る側としては、そのまま販売できると見込んでくれる買取店で売るのがもっとも高値が付きやすいといえます。
もっとも高額だったコメ兵は業界でも最大手で販売店の規模も大きい買取店ですので、ノーブランドジュエリーを売る際にはもっとも適切であるといっても過言ではないと思います。
まとめ
今回は「ノーブランドのジュエリーがいくらくらいで売れるのか」また「どこの買取店が高いのか」ということを中心に調査してきました。
実際にノーブランドジュエリーを査定に出してみて、買取店によって倍近い査定金額の差が出たことで、より買取店選びが重要なジャンルだということがわかりました。
ノーブランドとは言え、価値のある素材やダイヤモンドなどの石を使用したジュエリーは中古でも高い価値があります。
しかしこれだけ買取店による金額差も大きくなる可能性があるため、しっかり価値を目利きして、高値を付けてくれる買取店で売ることを強くお勧めいたします。
今回の記事がノーブランドジュエリーを売る際に参考になれば幸いです。