女性の支持され続けるCHANELの世界観～シャネルの人気アイテムや特徴～

ブランド好きの女性に1番好きなブランドはなんですか？と質問すると「CHANEL(シャネル)」と答える女性は非常に多いです。

ブランド鑑定士をしている私がなぜそこまでシャネルが人気なのか？またバッグや小物、時計などの代表的な製品の説明も加え、シャネルの魅力に迫っていきたいとおもいます。

シャネルってどんなブランド？

シャネルはフランスパリ発のブランドで、1910年に創立者であるココ シャネルが帽子の専門店をオープンさせたのがはじまりです。

そこから時間が経つにつれ「アパレル」や「バッグ」「アクセサリー」「ジュエリー」に「腕時計」や「香水」「化粧品」などといったあらゆる分野で圧倒的な支持率を集め成功を収めてきたブランドです。

シャネルのロゴはシャネルの頭文字のCと反転させたCを組み合わせたブランドロゴになっていて、一目でシャネルとわかりやすいロゴになっています。その中でも最も支持されている分野がバッグです。

代表的な人気ラインの紹介

シャネルには人気のライン（柄）がたくさんあり、それぞれがシャネルの商品展開のベースとなっています。ここでは中でも代表的な人気ラインと呼ばれるものを紹介します。

マトラッセ

シャネルを代表するマトラッセと呼ばれる「格子状になった斜めのキルティング柄」がシャネルのバッグ製品で圧倒的な人気を誇ります。

デイリーからフォーマルまで使える点、またカジュアルにもエレガントにもと、様々なシーンで活躍するマトラッセはシャネルで1番の人気ラインです。またマトラッセラインには様々な素材の種類があり、シャネルの代表的な革素材「ラムスキン」や「キャビアスキン」「ツイード」以外にも「エナメル」など素材の展開も多いです。

カンボン

大きなココマークがデザインされているライン。ブラック、ホワイト、ベージュといったモノトーンにピンクを組み合わせたデザインが非常に多いです。シャネルのラインの中で1番派手でシャネルのココマークを象徴しているTHE シャネルといったラインです。

創立者であるココ シャネルがカンボン通りに1店舗目をオープンしたのがカンボンの由来だと言われています。派手なデザイン故に10-30代の女性から支持されているラインです。

ココ コクーン

全体がふっくらしていて、まるでコクーン(昆虫の繭)のようなシルエットが印象的です。羽毛布団のような感触のココ コクーン。またキルティングが施されていてシャネルらしいデザインになっています。

ココ コクーンが発表されたのは2009年と、比較的最近発表されたラインでデザイン通り寒い時期に使えるのが特徴です。

パリ ビアリッツ

コーティングキャンバスとゴートスキンを組み合わせたライン。バッグ全体にダイヤモンドステッチが施してあることからラグジュアリーな雰囲気や演出をもたらしてくれるパリ ビアリッツ。

1915年にビアリッツに「メゾン ド クチュール(高級衣装店)」をオープンさせたのがデザイン名の由来です。またビアリッツとはフランスとスペインの国境付近の人気リゾート地の名前です。

代表的な人気アイテム

ここからはシャネルの中でも特に人気の高い「定番アイテム」についてご紹介していきたいと思います。「バッグ」「財布」「アクセサリー」「時計」の中から特に人気の高い商品をピックアップしてみました。

マトラッセ チェーンショルダー

ブランドバッグに憧れる女性が多い中、かなりの支持率があるマトラッセ チェーンショルダー。1930年代の発表以来、2017年現在までラムスキン、キャビアスキンをメインに様々な素材のチェーンショルダーを発表してきました。

毎シーズン新しいデザインのチェーンショルダーが発表されますが、最近では1990年代に販売されたいわゆるヴィンテージシャネルと言われるチェーンショルダーが人気です。

ラウンドファスナー長財布

どのブランドでも財布になると人気なのはラウンド長財布、ジッピーウォレットといったコの字型ファスナータイプの財布が人気です。

シャネルのラウンド長財布の特徴は真ん中にココマーク金具ががデザインされていたり、大きなココマークがキルティングされているモデルなどがあります。機能性に関しては他ブランド同様なつくりになっています。

ココチャーム ネックレス

アクセサリーもバッグに匹敵するくらい人気のアクセサリーが多いです。特に定番のココマークモチーフのネックレスは幅広い年代層から支持されています。

またココマークにラインストーンがあしらわれていたり、フェイクパールがついているデザインなど様々な種類があります。

J12

シャネルの代表する腕時計のJ12。高級ブランド時計は基本的にステンレススチールやK18(18金)やPt900(プラチナ)を素材にデザインするのが主流ですが、J12はセラミック素材で傷が付きにくいゆえに光沢がある仕上がりになっています。

また年齢層問わず、男性、女性から支持ある時計です。しかし残念ながらムーブメントはeta社製とあまり機械的には優れていないといわれています。

買取業社からみたシャネルのバッグ

一般的に考えて、製造されてから何十年も経ったバッグに普通価値はないように思われがちです。もちろん理由は経年劣化など様々ですが、使用していればそれなりに傷や角にスレ。ひどい例だと中がベタついてしまいバッグとして機能しなかったりと古いバッグに対しての目線はあまり評価は高くないのが現状です。

しかしシャネルのバッグは別格です。2017年現在、日本国内をはじめ中国人観光客を中心に古いレトロな雰囲気を持つバッグの需要がかなり高まっているのが理由のひとつです。

今も高騰しているマトラッセチェーンショルダーのヴィンテージ

今現在シャネルのブティックではマトラッセ チェーンショルダーは定価40-50万くらいの値段ですが、1990年代の定価は約10万円以下くらいの値段でした。中古を扱うブランドショップでは中古で平均10-20万円、新品に近い綺麗なチェーンショルダーであれば25万円前後と当時の定価の倍を上回る金額で販売されています。

また別の例だとヴィンテージのマトラッセリュックサックですが、20年前は定価で13万円円前後だったのが今現在の中古相場では小売平均価格25万円-30万円と倍以上の金額になっています。

需要があるからこそ相場も高騰していますが、ほかのブランドではあまりこういった事例はなくシャネルのヴィンテージは別格とされています。

ヴィンテージシャネルの中古品を購入する際に気をつける点

本物か偽物かの問題はもちろんだが、ヴィンテージシャネルで1番注視しなければならない問題がリカラー(塗り直し)です。

ヴィンテージ品にもなるとかなり状態の悪い中古品が多い故に型くずれや角スレなどといった難点はよくあることです。悪徳な業者は状態の悪いヴィンテージシャネルのバッグを安く買取り、リカラーすることによってあたかも綺麗なヴィンテージシャネルとして販売している業者も存在します。

一般素人が見ても目利き判断は非常に難しいため、騙されてそのまま使っている方もたくさんいると思います。これは時計やジュエリーで言うところのアフターダイヤのような扱いになるため、価値もグッと落ちる傾向にあるため注意しましょう。

購入する際は必ず販売店にリカラー品かの質問をするのがオススメです。

バッグの買取は高額だけど時計はイマイチ

先ほども説明した通り、シャネルはバッグや小物類の買取は非常に高く評価されているブランドです。しかし時計の評価はあまり高くはありません。理由は多々ありますが、まずひとつは並行輸入品が多いためです。

※付属品とは「箱」「説明書」「ベルトのコマ」

このように定価こそ高いですが、買取価格となるとほかの買取率の高い「ROLEX（ロレックス）」などの高級時計と比較して劣ります。

シャネルのブティックで購入して買取業者で買い取りした場合、利率は買った時の30%とかなり低い金額です。（※ロレックスは全モデル平均しても50%以上にはなる）

どうしても並行輸入品が多く出回っている時計は評価されないのが現状です。ちなみに同モデルのブラックカラーはホワイトよりも相場は1万円安いです。J12は圧倒的にホワイトカラーが人気です。

評価されないETAムーブメントの時計

二つ目は時計のムーブメントです。シャネルの腕時計はほとんどが自社製ではなくETAムーブメント社製の物になります。ETA社製ムーブメントとは簡単に言うと大量生産されたムーブメントであまり時計としての機能性や耐久性に優れていません。

このような点からシャネルの時計はJ12をはじめ全体的に評価されていないといったことがわかります。

シャネルのバッグは中古だろうがとても価値が高い

シャネルは幅広い製品を発表していますが、買取に長けている分野はバッグといえます。また他ブランドに比べ製造されてから時間が経っていたり、傷汚れが多くてもここまで買取金額に影響しないバッグブランドはシャネルだけではないでしょうか？

同じ条件でも「LOUIS VUITTON(ルイ ヴィトン)」のバッグだと最悪値段がつかない物もあると思います。新品製品以外にも中古といった面でもシャネルは魅力的な部分が多いです。それはシャネルのファンがどれだけ多いのかを裏付ける結果でもあります。