世界中を探しても、これほど名の知れたシルバーアクセサリーのブランドは他にありません。「クロムハーツ(CHROME HEARTS)」はそんな圧倒的な地位と存在感、そしてラグジュアリーさを兼ね備えた唯一無二のブランドといえるでしょう。
世代問わず多くの人たちを魅了し続けるクロムハーツの魅力と、現役買取業者から見たクロムハーツの問題点(?)などを書いていきたいと思います。
このページの目次
シルバーアクセを超えたクロムハーツという圧倒的な個性
シルバーアクセのブランドで、これほどまでブランド力や知名度を持ったブランドは他に存在しません。おそらく今後も出てきませんし、「シルバーアクセといえばクロムハーツ」。もはやシルバーアクセの枠組みでは収まらないブランドです。ブランドやシルバーアクセに興味がない方でも、クロムハーツだけは知っているという方も少なくないでしょう。
ゴツゴツした世間のイメージですが、男性のみならず海外セレブや海外モデルからも人気を集めるところも、唯一無二といえる理由の一つです。もちろん国内でも多くの著名人をはじめとする、多くの方から圧倒的支持を集めています。
クロムハーツの特徴とは
今では当たり前になった「クロスデザイン」のシルバーアクセは、クロムハーツによって生み出されたといっても過言ではありません。シルバーアクセの原点をつくったともいえる、普遍的なデザインがクロムハーツの魅力です。
シルバーアクセながら、「シンプル」かつ「重厚感」があり、そして「独自性」を持ったブランドだと個人的には分析します。クロムハーツを知ると、他の多くのシルバーアクセブランドがクロムハーツを模したものに見えてくるほど。
どのデザインを見ても“クロムハーツのデザイン”とわかるまで洗練されたデザインが最大の魅力です。
デザインから見るクロムハーツ
実際に有名なデザインをいくつかみてみましょう。
CHクロス
「クロムハーツといえばこのデザイン」とまで有名なものが「CHクロス」というクロスモチーフです。説明不要なほど有名なデザイン、あらゆる場所で模造品を見かけます。このデザインをはじめに生み出したのがクロムハーツです。
今でこそ評価のしようがないほど、普遍的なデザインですが、実に計算されたいいデザインだと思います。どこか一つでもバランスが崩れてしまえば、ここまで広まることはなかったのではないかと思います。
クロムハーツでは人気のペンダントをはじめとする多くの製品で、このCHクロスが使用されています。
フローラルクロス
CHクロスをリングの形に変形させ、アレンジを加えたものが「フローラルクロス」というモチーフです。このモチーフを使用して造られた「フローラルクロスリング」は古くからクロムハーツの人気製品です。今でも多くの著名人などに愛用されています。
クロムハーツのゴツゴツしたイメージを活かしつつ、少し細身に仕上げられたデザインは女性からも人気があります。フローラルクロスのデザインに「ダイヤモンド」や「ルビー」「サファイヤ」といった宝石をちりばめられ、アレンジを加えた商品なども多数存在しており、クロムハーツのラグジュアリー感をより一層感じられる人気商品です。
ダガー
こちらも見たことある方が多いのではないでしょうか?ダガーと呼ばれる短剣をモチーフにしたデザインです。CHクロスと人気を二分するクロムハーツの代表的なデザインです。ペンダントやリングをはじめ、アパレル製品や革製品のジップの部分など、様々な場面で使用されています。
CHクロスほど主張も強くないため、さりげなく使用しつつもクロムハーツであることをアピールできるモチーフです。
シルバーだけでないクロムハーツの魅力
クロムハーツといえば「シルバー925」の製品です。クロムハーツのほぼすべてのシルバー製品には「Starling Silver」もしくは「925」という刻印がされています。ですが、クロムハーツの魅力はシルバーアクセだけではありません。
クロムハーツの革製品
シルバーアクセと並び特に人気があるのが、財布やバッグ・ベルトなどをはじめとする革製品です。革製品といっても全てが革ではなく、クロムハーツらしいシルバーをテイストしてどこかしらに加えた、唯一のデザインが人気です。そしてクロムハーツの革製品に使用される革は質の良い牛皮で、しっかりとした厚みがありながら、使用年月を重ねるごとにより、柔らかさと味わいを発揮します。
クロムハーツのバッグやベルトは最低でも何十万とする製品が多いため、手軽に手が出せるものではありません。しかし、財布(ウォレット)となれば10万円程度から購入でき、実際に使用されている方も多く見受けられます。クロムハーツの革製品は上質な天然素材を使用しているため、とても丈夫で壊れにくく長年使用するのに適しています。
革製品は修理がアツい!?
クロムハーツではアクセサリー・革製品が壊れてしまった場合の修理を、正規店で購入したものであればで、アメリカの工場でおこなってくれます。中でも革製品に関しては、穴が開いたり破損してしまった箇所を、クロスパッチなどで覆って塞ぐという修理をしてくれます。一見適当に見える修理法ですが、これがファンの間では味があると人気があります。
クロムハーツのアパレル
クロムハーツのアパレル製品を好まれる方が多いです。アパレル製品にも細かいボタンの素材にシルバーが使われていたり、ジップにダガーモチーフが使用されていたりと、いたるところにクロムハーツらしい細かさが感じられます。
Tシャツなど比較的安価なものから、革ジャンなど何十万円するものまで、様々なラインナップがあります。
クロムハーツのファッション雑貨
帽子やメガネ・サングラスといったファッション雑貨も人気を集めています。古くから人気のあるCHクロスを模したキャップから、最近では伊達メガネなどが、人気を集めています。
こちらも細部にクロムハーツらしいシルバーパーツが使用されていたり、クロムハーツというブランド魅力が詰まった製品が多数あります。
22Kというシルバーアクセにはない価値
クロムハーツのアクセサリーにはシルバー925のほかに、「22K」というゴールドアクセのラインナップがあります。通常のジュエリーブランドなどで使用されるゴールドは「18K」が多いですが、クロムハーツのゴールドは「22K」というより金の純度が高いものが使用されています。
それだけに輝きも違い、他のジュエリーブランドとは一線画す魅力があります。22Kはとにかく値段が桁違いで、数十万円から大きいものだと数百万円するものも珍しくありません。それだけに圧倒的個性とシルバーにないラグジュアリーな雰囲気があります。
物は少ないですが、このほかにも「18K WG(ホワイトゴールド)」や「プラチナ」を使用したアクセサリーも存在します。
クロムハーツから独立してできたブランドも
同じくシルバーアクセの人気ブランドに「LONE ONES(ロンワンズ)」というブランドがあります。こちらはもともとクロムハーツのデザイナー兼・彫金職人だったレオナード・カムホート氏によって作られたブランドで、彼がクロムハーツから独立し立ち上げたブランドです。
クロムハーツのようにラグジュアリーな要素を取り入れつつも、シルバーアクセらしくない、より流線形でスマートなデザインが特徴です。クロムハーツほどではありませんが、こちらにも根強いファンがいるシルバーアクセ屈指の人気ブランドです。
買取業者目線で見たクロムハーツの価値
業界ではクロムハーツというブランドは、正直扱いづらいブランドの一つなんです。それはあまりにも多くの偽物が流通してしまっているブランドだからです。
高価でありながらも、幅広い世代から人気を集めるクロムハーツは、もちろん中古市場での需要も高いです。ですが中古商品の中には数多くのニセモノが混ざっており、それの精査がとても大変です。その理由が以下になります。
シルバーアクセというコピーされやすい特性
クロムハーツで一番人気があり需要が高いのが、シルバーアクセです。ですがシルバーというのは素材として考えると、非常に原価も安く、入手しやすい素材の一つです。シルバーアクセの手作りキットなども、ホームセンターに売っているように、加工しやすいことも特徴です。そのため簡単にコピー製品が作れてしまいます。
シルバーの原価とクロムハーツのシルバーアクセ
シルバーの原価、買取相場は2016年9月現在でおよそ「1g 50~60円」ほどです。ちなみに上で挙げたクロムハーツ人気のリングの一つ「フローラルクロスリング」の重さはおよそ20gほどです。もちろん加工にかかる費用などは別途必要ですが、単純に材料費だけで計算すると、1,200円ほどで作れてしまう計算になります。(ぼったくりどうこうに関しては、あえてここで言及しません。。。)
コピー製品作る側からすれば、これだけ製造しやすいブランド品は他にありません。そのためクロムハーツのシルバー製品は、他の人気ブランド製品と比較しても、別段多く市場に出回っています。
専門の鑑定士でも真贋の鑑定が難しい
もちろんニセモノにも質があり、偽物らしくお粗末な作りのものがほとんどですが、中にはとても精巧な作りをした模造品もあります。これらは専門の鑑定士でも本物かニセモノかの判別が難しいほどです。
クロムハーツのシルバー製品は職人による手作業で作られています。(諸説あり現在は型をとって大量生産しているという説もあります)ですがシルバーの加工のしやすさ、手に入りやすさを考えると、それなりに経験を積んだ彫金職人であれば、同じデザインのシルバーアクセを作ることはそこまで難しくないのではないかと思います。
原価の安さも相まって、ニセモノビジネスとして、エルメスのバッグなんかを模して作るよりも、コストも手間も大幅に削減できるというわけです。それゆえ高度な偽物が出回り、鑑定士の目をも困らせています。
刻印などでは判別不可
ブランド品の偽物を見抜く上で、よく言われるのが「刻印」の存在です。しかしながらクロムハーツに関しては刻印までコピーされているものも多く、刻印だけで真偽を判別するのは不可能に近いです。そもそもクロムハーツの刻印は手作業でいれられたような雰囲気のものも多く、本物でもどこかニセモノらしい(いい意味で雑な)独特の風合いが、さらに偽物との判別は難しくしています。
クロムハーツを買取に出すときは?
クロムハーツを買取するときはほぼ必ず、購入時に付いてくる「インヴォイス」がセットで必要となります。正規店や正規代理店であるユナイテッドアローズで購入すれば、必ず保証書としてついてくるもので、買取査定時にはこれがないと大幅な減額、もしくは買取自体拒否されてしまうケースもあります。
そもそもクロムハーツは買取不可な業者も多い
実際には大手ブランド品買取業者なんかでも、「クロムハーツは買取不可」「クロムハーツお断り」のところも多いの実情です。これは上に挙げたニセモノの流通量、そして精巧な偽物が判別しづらいことが大きな理由です。
たとえインヴォイスがあっても、インヴォイスだけ本物で製品自体はニセモノにすり替えるという悪質な手口もあるので、これを防止する意味でも買取不可としている業者も多数あります。
クロムハーツの中古品はおすすめしません!買うなら正規店で!
上のような理由から、市場に出回っている「中古品のクロムハーツ」を購入することはおすすめしません。“最悪ニセモノでもいいや”くらいの気持ちでなければ、絶対に購入をさけたほうが賢明というほど、偽物が多く出回っているブランドの一つです。
そのため、買うなら必ず正規店で購入するのがおすすめです。ネットでは並行輸入店・二次販売店なども多数存在していますが、これらもあまりおすすめしません。そもそもクロムハーツの並行輸入店や二次販売店は全く安くありません。
これらは海外のクロムハーツの店舗などで直接買い付けることで仕入れを行っています。為替によっては、日本より安く購入することができますが、これに利益分を上乗せして販売しているため、ほぼすべての商品で正規店よりも高い値がつけられています。
上で挙げたニセモノのリスクにくわえ、正規店より高いとなると購入する理由は正直ほぼありません・・・。正規店では売り切れで買えない、レアものなどといった例外でない限りこれらネットの店舗を利用するのは、おすすめしません。
売ることを考えて買うブランドではない
クロムハーツを購入されるときは、あまり売るときのことを考えてはいけません。正直一番はじめに正規店で自ら購入したものにしか、価値のないブランドといっても過言ではありません。その後売ろうとしても絶対的に価値が落ちてしまい、思うような値段で売ることは難しいです。
それを踏まえても人気のあるブランドですし、個人で所有することをなにより楽しみたいブランドです。
最近ではオシャレな公式インスタも更新されていますので、まだフォローしていない方は覗いてみてはいかがでしょうか?
CHROME HEARTS OFFICIAL インスタグラム