ブランド品や腕時計、アクセサリーなどのダイヤ無し製品に、あとからダイヤモンドなどを施した品を「アフターダイヤ」と呼びます。
アフターダイヤ製品は言ってしまえば「改造品として扱われる」ため、売れるかどうかは非常に微妙なラインで、はっきり言って物によります。
また一口にアフターダイヤと言っても、どこで改造したかによって品質もピンキリです。
ここではアフターダイヤ製品の買取について、簡単に解説していきます。
このページの目次
アフターダイヤは買取可能かどうか?
まずアフターダイヤの品物の買取の可否ですが、買取店による、物のよるというのが正直なところです。
ざっくりでいうなら「アフターダイヤの品に値段が付く確率は30%程度」と言ったところでしょう。
低価格な品のアフターダイヤはほぼ売れない
まずブランド品でも、具体的に定価5万円以下くらいの品に関しては、アフターダイヤだけでなく改造品は値がつきません。
中古品は全体的に定価が高い品ほど、需要が高い傾向にありますから、安めの品でかつ改造品はほとんど需要がありません。
正規サービスの範疇での「イニシャル入り」「ネーム入り」などがギリギリの値段のつく範囲です。
安めのアフターダイヤ製品はCtoCサービスで売るしかない
結論として、安めの品で改造してしまった品に関しては「メルカリ」や「ヤフオク」と言ったサービスで売る以外、方法はありません。
実際にこうした市場では、アフターダイヤの製品が「さも純正かのように」売られていますが、しっかりアフターダイヤであると表記した上で販売しましょう。
腕時計など高価格帯の品物なら値段がつくことが多い
アフターダイヤでもっとも多いものが、腕時計やアクセサリー類です。
ロレックスやシャネルJ12のアフターダイヤ製品や、カルティエのリングやバングルなどのアフターダイヤ製品は非常に多いです。
金額が高額な品であれば、買取は可能である場合が多いです。
ロレックスのアフターダイヤは広く普及している
アフターダイヤのブランド品でもっとも多いのが「ROLEX(ロレックス)」です。
ロレックスは正規品でもダイヤ入りモデルをラインナップしていますが、おそらく市場に流通しているダイヤ入りモデルの多くはアフターダイヤ製品といっても過言ではないでしょう。
ロレックスであれば、人気が高く中古品の需要が非常に多いこともあり「アフターダイヤでも買取可」としている買取店がほとんどです。
ロレックスのアフターダイヤの査定基準
実際にアフターダイヤのロレックスの査定基準に関して、解説しておくと、まず相場のベースになるのは元の品物です。
どういうことかというと、例えば下記のGMTマスター2」がアフターダイヤ製品だと仮定して、査定を出していきます。
正規店定価:8,316,000円
中古販売相場:700万円程度
通常買取価格:500万円~
これが通常の正規品だった場合の買取相場です。
同じ品物でアフターダイヤだった場合には、この正規店定価を基準とした相場にはなりません。
あくまでベースになっている「ダイヤ無し18KのGMTマスター」が基準になります。
正規店定価:3,423,600円
中古販売相場:250万円程度
通常買取相場:180万円~
アフターダイヤの製品は、この通常のGMTマスター18Kモデルの改造品という前提で査定がされます。
通常買取相場:180万円
⇒改造品なので50%安の査定額90万円程度
改造を施した品物は、このように大幅に買取相場が下がってしまうのです。
純正のダイヤ入りモデルであれば買取額500万円、アフターダイヤだと買取額90万円、このくらいの差があるのです。
アフターダイヤの品物は総じて査定が大きく下がる
上記したロレックスのアフターダイヤの例は、ほんの一例に過ぎません。
しかしアフターダイヤ製品は、確実に改造前の状態の品より査定が下がります。
これは「どんなに品質が良いダイヤモンドで加工しても、確実に本来の相場より安くなる」という傾向があります。
粗悪なアフターダイヤは買取不可である場合が多い
また、アフターダイヤはどこで施したかによって品質はバラバラです。
正確には石の品質よりも、取り付け作業の質にはっきりと差が出ます。
もちろん腕の良い職人であれば、正規品とほぼ同じように丁寧に取り付けることができます。
それでも正規の留め具(石を固定する部分)ほど綺麗におこなうことができる職人はほぼいません。
物によっては、素人目に見ても仕事が雑なケースも多いため、例え高額品でも、あまりに粗悪なアフターダイヤの品は買取不可とする買取店もあります。
正規品と偽って査定に出すことは不可能
正直ブランド品の査定員が、ちゃんとルーペで見れば正規で取り付けられたダイヤか、アフターで入れたダイヤかはすぐわかります。
仮に「正規のダイヤ入りの品だ」といって、査定に出してまず間違いなく見破られます。
その場合は出所も怪しまれますし、本体が偽物だというケースも疑われます。
そうなると確実に査定額も落ちますし、場合によっては買取不可と言われる可能性も高まりますので、アフターダイヤの製品は正直に告げるのが良いでしょう。
ダイヤ入りで買取不可と言われた場合はアフターの可能性が高い
もし本物だと思っているダイヤ入りの品物を買取査定に持っていき、買取不可と言われた場合は、アフターや改造を疑われているケースが多いです。(※買取店は偽物やアフターとは断言できないので、理由は当社の規定に満たないためと言われる)
実際に中古で購入したブランドのダイヤ入りの品などの場合は、気づかずに購入していることもありえます。
安く売られているダイヤ入り製品には注意
アフターダイヤの品物は正直アフターダイヤとちゃんと表記されずに売られている品も多いです。
そのため中古品を購入した場合、気づかずにアフターダイヤ製品を購入していたという方も、中には存在するかもしれません。
中古で相場より安いダイヤ入りのブランド品はアフターダイヤかも
実際に中古市場には、アフターダイヤの品物が思ってる以上に多く流通しています。
比較的大手の中古ブランド販売店などでも、親切なところは表記がありますが、表記がなく「ただ相場より安いダイヤ入りの品物」という風に売られている場合も多いです。
もちろん安さの理由などを聞けば、アフターダイヤだと教えてくれるかもしれませんが、もともとの相場を知らなければ、知らずにそのままという可能性もあります。
くれぐれもダイヤ入りのブランド品を中古で購入する際には、注意してください。
今後売る可能性があるなら改造は絶対しないほうが良い
いずれ売ったり買取することを考えるなら、アフターダイヤに限らず、改造は絶対に行わないほうが良いです。
もちろん自分が一生使っていく上で、自分好みに改造したいというなら問題ありません。
ただ改造してしまうと、品物の市場価値は一気に下落します。
上記しましたが、具体的に既製品の半額にはなると考えて間違いありません。
少なくとも買取でのアフターダイヤ製品は、売れないとまでは言いませんが、それだけ評価が低い品です。
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