シチズンの1000万円の時計

(引用元:Fashionsnap.com

先日、国産時計メーカー「CITIZEN(シチズン)」が発表した新作モデルが「販売価格1,000万円」だったことで時計業界に大きな衝撃を与えました。

大丸創業300年を記念して作られたこのモデルは、国内メーカー初の「トゥールビヨン機構」を搭載。

腕時計の世界三大複雑機構と呼ばれているうちの一つである「トゥールビヨン」を搭載したモデルは国内メーカーでは初。

海外メーカーでもこの機構が搭載されたモデルは軒並み1,000万円越えする超高級時計ばかりです。

日本メーカーもついにここまできたか!と感じさせてくれるニュースを振り返っていきたいと思います。

限定モデル「シチズン トゥールビヨン Y01」

シチズントゥールビヨンY01

(引用元:Fashionsnap.com

今回大丸創業300周年を記念して発表されたモデルは「シチズン トゥールビヨン Y01」というモデルで限定2本のみが販売される予定です。価格はなんと大台突破の「1,000万円+税」となっています。

2014年に作成されたムーブメントをベースに新たに「トゥールビヨン」を搭載させた機械式の腕時計で、ケースやベゼルには18Kホワイトゴールドが使用された豪華なものとなっていますが、デザインとしてはかなりシンプル目で日本の和の情景を表したものとなっています。

三大複雑機構トゥールビヨンを国内メーカーで初めて搭載

シチズントゥールビヨンムーブメント

(引用元:Fashionsnap.com

もちろん1,000万円というお値段も驚きなのですが、なんといっても世界三大複雑機構のひとつといわれている「トゥールビヨン」を国内メーカーとして初めて搭載したというのが時計ファンとしては一番の衝撃です。

トゥールビヨンとは:
ムーブメント内の一部の部品を常時回転させることで、部品が常に同じ姿勢で動き続けることを防ぎ、地球の重力を受けて起こすズレを解消させる機構。

トゥールビヨンは時計のズレを減らす機構の一つで、高級時計メーカーである「BREGUET(ブレゲ)」が初めて開発したことでも知られています。

要は「常に同じ姿勢で稼働し続けることは中の部品の摩耗にもつながるし、それによってズレも生じてしまうから、常に同じ姿勢にならないように回してしまおう!」といった機構です。

しかしその機構は極めて複雑で「永久カレンダー」「ミニッツ・リピーター」と並び時計の世界三大複雑機構と呼ばれています。

どれか一つでも搭載されている時計であれば最低でも500万円~はくだらないといわれるほど、複雑で技術力が必要な機能なのです。

(※これらすべてを搭載したものは「グランドコンプリケーション」と呼ばれていて5,000万円~などとんでもない値段になります)

超高級メーカーの特権ともいえる複雑機構

シチズン裏蓋

(引用元:Fashionsnap.com

今までは上記のような複雑機構を持つ時計は超高級メーカーの特権のような扱いでした。

トゥールビヨンに関しても開発したブレゲ以外にも「PATEK PHILIPPE(パテックフィリップ)」「AUDEMARS PIGUET(オデーマ・ピゲ)」「FRANCK MULLER(フランクミュラー)」「HUBLOT(ウブロ)」など様々な高級腕時計メーカーがこぞって採用しています。(※ちなみにロレックスはトゥールビヨンを開発していません。できないのでは?とも言われていますが真相は・・・)

そしてトゥールビヨン搭載された腕時計は1,000万円以上するものも普通というくらい、超高価な機構として知られていました。

それを国内メーカーであり、決して高級時計メーカーとも言えないシチズンが開発したことは大きな意味があるのではないかと思います。

腕時計の日本メーカーの今後は明るい!?

腕時計業界の中でも世界的に日本のメーカーの評価は上がってきています。1969年にクォーツを開発した「SEIKO」をはじめ、今回トゥールビヨン搭載をはじめて発表したシチズンなど、技術力に関しては海外メーカーに引けを取りません。

機械式で勝負し続けるスイスの高級メーカーとの差は年々近づいてきているのではないかと思います。

今回の「シチズン トゥールビヨン Y01」が世界市場でも話題になれば、他の国内メーカーも複雑機構の製作をはじめるかもしれません。

もしかすると国内メーカーでのグランドコンプリケーションの時計「定価2,500万円」なんかが販売されることも非現実的な未来ではなくなったと今回のニュースで感じました。

セイコーも「グランドセイコー」をはじめとする高級路線には近年より一層力を入れていますし、ロレックスなどの海外メーカーだけでなく日本のメーカーも高級時計と知られる日が迫ってきています。

デザインについて賛否があるのは今回の「Y01」でもご愛敬ですが、確かな技術力で世界の腕時計メーカーに挑む姿勢は同じ日本人として応援していきたいと思います。