【出張査定や実店舗で使える】ブランド品買取の査定員との交渉術

ブランド品の業者で買取してもらう際に「どうしたら少しでも高く買い取ってもらえるのか?」というポイントや買取交渉時のコツを紹介します。

宅配買取を利用した場合、基本的に交渉の余地はありません。そのためいくつかの業者で見積もりを出して、一番高いところで売るくらいしか、高く買い取ってもらう方法はありません。

ですが「出張買取サービス」や「実店舗で買取」をしてもらう場合には、査定員と直接交渉することができます。私自身、買取業者で働いていることもあり、個人の主観も交えてご紹介していきたいと思います。

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わたしは交渉とかめんどくさいし苦手だな・・・できるだけそういうのしなくて済むところが良いわ。


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まあでも多少は交渉できるとより高く売ることができることもあるよ!些細なポイントを査定員は見ているから、そういうところを気を付けるだけでも十分だよ!

ブランド品の買取査定員との交渉のポイント

実際に査定をお願いしているときは、査定員の方と話す機会もあります。

査定員から商品についていろいろ質問してきたり、逆にこちらから質問や要望を伝えることもできます。その際で大事なことをまとめていきます。

最初に提示してくる金額は買取平均相場より安い

はっきり言います。まず最初に業者が提示してくる金額は、基本的には相場より少し安い値段を言ってきます。そのため最初の値段よりは、ほぼ100%高い値段で買取してもらうことが可能です。

なので最初に提示してきた金額で「はいその値段でOKです」と言ってしまうのは、ほぼほぼ損することになります。そのためここには様々な交渉の余地があります。

実際に買取してもらえるMAXの金額っていくら?

買取のMAXの金額は業者ごとで、だいたい定められています。そのためMAX金額で買取してもらうことが、買取に出したときの目標になります。

これは一口目から出る金額ではありませんので、しっかり話したり、交渉していく上で、MAXになった時点で査定員は白旗をあげます。

業者にもよりますが、具体的には最初に提示された金額から「1割増し」、どんなに多くても「2割増し」くらいが限界のMAX価格であることが多いです。

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MAXになったら査定員の表情からもわかるかも!MAXに近づくにつれて向こうも余裕がなくなっていくからね!

ブランド買取の利益や相場の小話
少し話が逸れますが、ブランド買取業者というのは、買取してもらったものを売ってはじめて利益が出ます。多くの実店舗を構えている業者は、自分たちで店頭にて仕入れ、店頭にて売ることで利益を出しています。

ですがもし売れなかった場合はどうなるかというと、業者のみが参加できるブランドオークション市場に出され、そこで捌かれます。ここは業者間でやりとりされるため、いわゆる「仕入値の相場」でやりとりがされています。

このブランドオークションの値段がブランド品の相場・中古品の原価であり、この相場よりも高く買い取ることは絶対にありえません。利益が出る期待値が限りなく低くなってしまうからです。(ぼったくり価格で売らない限り)

むしろ実店舗などの買取では、この相場より約2割安い程度下げて買取するのが、買取業者とお客さんでの相場の基本です。業者的にはその価格なら、店頭で売れれば御の字、売れ残ってオークションで捌いても、最低限の利益が確保されるというわけです。

わたしたちが買取に出した際は「裏の業者オークションでの価格」が、業者としても利益が出ないイーブンと考える価格になっています。

査定員への態度や応対もとても大事

当たり前ですが、査定員に対する態度や、応対も非常に重要な要素の一つになります。具体的に大事な点を挙げていきます。

商品に関する質問をされたときは正直に答える

査定しているときに無口な査定員も中にはいますが、基本的には「いつ買ったものなのか?」「いくらで買ったか?」「どんな風に使用していたか?」などを査定員から質問されることがほとんどです。

当たり前のことですが、これに対して嘘やごまかしは厳禁です。査定員はその道のプロですし、商品に関する知識も豊富です。中途半端な嘘は見破られます。

そもそもこれらの質問は、盗品などを疑う上でしている場合もあります。下手にごまかしたりすると、盗品だと疑われ買取拒否される場合すらあります。

希望額を聞かれたら具体的な金額を伝える

希望額を聞かれることもありますが、このときに“高ければ高いほうがいい・・・”“もう少しなんとかならない?”などの曖昧な表現は、あまり好印象ではありません。

シンプルに具体的な希望額を伝え、その額で買取してもらえるかどうか交渉することが、どちらにとっても理にかなった交渉です。希望額に応じてくれた場合は必ず、買取してもらうようにしましょう。

希望額に応じてくれたからといって、そこからさらに引き上げようとすることはある種のタブーです。絶対にやめましょう。

しっかりとした適正な希望額を伝えられるようになるためにも、ある程度相場をリサーチしたりしておく必要があります。いくつかの業者に査定をお願いして、比較したりすることも有効です。

査定員に偉そうな態度は絶対にしない

至極当たり前のことですが、査定員に偉そうな態度等は絶対にNGです。向こうも人間ですので、そんな態度の人に高額査定は絶対に出しません。

わたし自身も業者として、お客さんと対応しているので、悲しいことにそういう偉そうな態度の方に当たることも少なからずあります。よほど切羽詰まった状況にない限り、そういった方からは買取すらしようと思いません。

当然のことですが、人と人とのやりとりである以上、お互いが気持ちよく取引できるように努めましょう。

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短い時間とはいえ査定員と信頼関係を築くことのできるような丁寧な対応をこちらも心掛けたいね!

査定時に気を付けることや知っておくと便利なこと

ここからは査定時に知っておくと便利なことや、“こういうときは気を付けよう”といった実践編になります。

複数点買取査定時に気を付けること

“いくつかのブランド品をまとめて売りたい”といった状況では、同じ業者でまとめて複数の品を査定にする場合もあるかと思います。業者としては複数点の買取依頼はとてもありがたいことです。

「複数点買取で査定額アップ」と謳っている業者もありますが、実際には必ずしもそんなことがない場合もあります。

実例を挙げ「こんなことを言ってきたり、提案してきたら注意」というのが下記です。

査定に出した商品を比べ状態の優劣を強調する

よくある手法として“こっちは綺麗だけど、これは汚いからこの値段”などと片方の悪い部分を強調され、安く買い取ろうとしてくる業者があります。

まとめて売ってくれたら○○円のような合計価格を強調する

“本来は全部合計しても10万円なんですけど、全部まとめて売ってくれたら11万円にします”のような提案を最初のほうにしてきた場合にも要注意です。あらかじめすごい低い見積もりで計算している場合も多いので、1点1点の内訳を必ず聞きましょう。

ブランド衣類を買取に出すときの注意

ブランド衣類の査定には特に気を付けましょう。そもそも衣類はバッグなどと比較して、中古品になるとかなり買取率が低くなってしまう商品です。そのため衣類の買取は、バッグなどと比較して全体的に相場が安い傾向があります。

同じくシューズ類なども買取率が低く、定価10万円の前年度のパンプスなどでも、翌年には1万円程度でやりとりされることもザラです。

季節ものの場合は特に注意

特に季節ものの場合は、買取に出す時期によって相場もかなり変わってきます。人気のモンクレールのダウンなどは、シーズン中とシーズン以外の真夏で査定に出すのとでは、査定額に1万円前後差が出る場合もあります。季節ものの衣類は、必ずその衣類に合ったシーズンに査定に出しましょう。

少しでも高い査定を出してもらえるように準備しよう

交渉以前にも、少しでも高い査定を出してもらうための準備も必要です。最低限おさえておくべき項目をまとめました。

時計・宝石など高額品は必ず箱・保証書を

何を売るにおいても、購入時の「箱(ケース)」や「保証書」はあるに越したことはありませんが、時計や宝石などの場合は、特に重要視されています。査定員にも「本体だけだけ安くなる」とは間違いなく言われます。

もちろん、本体だけでもずば抜けて安ければ売れますが、今の中古ブランド品市場のメインは、中国人などの観光客の売上がメインです。観光客は日本人以上に、保証書や付属品があるかどうかを気にします。

ブランド品が「MADE IN JAPAN」なわけではありませんが、日本に来ている観光客は、「日本で売っているもの=保障されている」というイメージからか、中古のブランド品にも同じことを求める傾向が強いです。

ブランド品ではない宝石、宝飾品を売る場合にも、「GIA(米国宝石学会が発行する鑑定書)」「鑑別書」「鑑定書」は必須といっても過言ではありません。

汚れているものは綺麗にしてから査定へ

汚れているものをそのまま査定に出すのはイメージも良くありません。その時点で使い方などを問題視されることもありますので、汚れがある場合にはできる限りで、自分で汚れを落としてから査定に出すようにしましょう。

できるだけ新品に近い状態、商品を綺麗に見せることは大事です。汚れや傷の多いものは当然減額の対象となってしまいます。

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ちゃんと最低限の準備を済ませてから査定に臨むようにしよう!

お互いが納得できる妥協点を探す

ブランド品を売るときの交渉は、無理に高い値段を引き出そうとしても業者は応じません。当然向こうも商売ですので、利益が出る範囲がありますので、そこにできるだけ近づけて、最終的にはお互い妥協できるポイントを探すのが交渉です。

上で挙げた例は、必ずしも全ての業者に当てはまるものではありませんし、当然査定員の良し悪しや運もあります。(実際に池袋にあるクラタセブンという業者では、最初に提示された金額以上は出ないと噂されていたりします・・・)

一番理想的なのは、複数の業者を比較することですが、自らの労力や時間的損失もありますので、高く売ることに固執しすぎてもいけません。

商品の相場をある程度理解し、自分が売りたい価格を決めてから査定に出し、査定員と交渉をするようにしましょう。